人が生きていかないといけない理由

生きていたらどうしても、嫌な出来事は起きてしまいます。

そんな時、『こんな辛い思いをしてまで、どうして生きなきゃいけないんだろう?』 こう思ったことがある人もいると思います!

世界の中にはいまだに、食べて命を繋ぐことだけを考えているような生活を強いられている国もあります。

そんな国の人たちにとっては、『生きる理由』を問えることは、非常に贅沢なことなんです。

でも、そうした国ではなく、日本という恵まれた国で生活していても、いや、恵まれた国だからこそ辛いこと、嫌なこと、悲しいことはあります。

それが最悪のタイミングで襲ってきたりしたときに、『どうして生きていかないといけないのか』と思ってしまっても、それは決して贅沢な悩みとは言えません。

 

イギリスの登山家が『なぜ、あなたはエベレストを目指すのか?』 と言われて 『そこに山があるから』 と答えたのは、有名な話しです。

それと同じく、『どうして生きるのか』と聞かれれば、私は『命をいただいているから』としか、答えられません。

自分で作り出した命ではありません。

自分の思いとは別に、もらってしまったもの。

生まれる場所も時代も、性別もそして遺伝性の病気まで、そこには一緒についてきます!

たまたまいただいてしまった、この命。

ですが、いつの間にか、生きていることが『当たり前』に、なってしまっているんです。

その『当たり前』ではないのに、『当たり前』になっていることに疑問を持って、なぜ?と立ち止まれたことは、とても幸せなことだと思います。

どうしてかと言うと、命と、もっと言えばその命と繋がる死とまでも、向き合っているからなんです。

 

人生は旅と同じです。

旅が心から楽しめるのは、帰る場所があるという安心感があるからです。

帰る場所が無い旅は、旅ではなく失踪になってしまいます。

人生もそうです。 還る場所、つまり死が定まると、生きるということが定まり、そして生が輝くんです。

だから今こそ、『当たり前』の価値観を見直さなければいけません。

 

感謝