人は迷惑をかけながら生きるもの
小さい頃から 『人に迷惑をかけてはいけない・・・』 と言われて育ってきた人も多いと思います。
『ご迷惑をおかけいたしました』 という謝罪はよく使われますし、迷惑になることは控えないといけないと思われています。
でも、具体的な迷惑とは、どんなことなんでしょう?
実は、迷惑の実体は、ハッキリとしていないんです。
わからないからこそ迷惑をかけるのが怖くなって、その結果、自分一人で判断したり、または、迷惑をかけないように人との関わりを避けて過ごしたりする人がいるのかもしれません。
人は生まれてから死ぬまで、誰にも迷惑をかけずに生きることはできません。
どんな形でも、人は誰かに必ず迷惑をかけて生きています。
まず、そのことを知ってください。
『私は誰にも迷惑をかけずに生きている、一人で頑張っている』 と思う人もいるかもしれませんが、例えば毎日食べるご飯を考えてみてください!
ご飯の元、稲は長い時間をかけて育てられて、収穫されて、精米されて、お店に運ばれます。
お店で買ったお米は炊かれて初めてご飯になります。
そこには、自然の恵みと植物の命、そして数知れないほどの人の苦労が込められています。
どれか一つ欠けても、私たちの元には届きません。
人は誰かに迷惑をかけずには、ご飯を食べることもできないんです。
この迷惑は『影響』と言い換えてもいいと思います。
私たちは様々な物事の計り知れないほどの影響を受けて、その恩恵の中で生かされています。
『影響』という字の『影』に、『お』と『様』をつけると『おかげさま』になります。
迷惑をかけて生きる私たちは、見方を変えれば『おかげさま』で生かされているのです。
それでも迷惑をかけるのが怖いなら、迷惑を『お世話』と言い換えてみてください。
誰かのお世話になることも、お世話をすることも、生きている限り当たり前のことなのです。
あなたがいるのは、お世話をかけるだけではありません。
あなたがお世話をして、支えている存在もあるのです。
お世話をかけるときも、かけられるときも 『お互い様』で『おかげさま』です。
心地よく関わっていきましょう。
感謝