マイナス思考は、どうしてダメなのか
最近、『どうしてもマイナス思考が止まらない、前向きに考えることができない』というご相談が多くあります。
でも、マイナス思考はどうしてダメなんでしょうか?
一つには、自分が後ろ向きな状態で長いこと思いを抱えていると、周りの人を少なからず傷つける可能性があることが言えます。
自分の身に起こった出来事を無意識に誰かのせいにしたり、不満や怒りを溜めていたり、一人でクヨクヨしたり・・・。
そんな自分の気持ちは周りに伝わって、人の機嫌を悪くしてしまったり、困惑させてしまいます。
仏教で自分ばかりを思う貪りの心は「水」に、他者に対する怒りの心は「火」に例えられます。
貪りの「水」に溺れることも、怒りの「炎」に焼かれることも、誰にとっても辛いことだと思います。
それに、マイナス思考を引き起こす心の働きは、結果的には自分をよりダメな方に導くものです。
『どうせ自分なんて』 と思う気持ちは、必要以上に傷つかないための防御策なのかもしれませんね。
失敗を見通して自分への期待をあらかじめ低く見積もっておけば、実際に失敗したときに、自分の中ではショックも少なく、あまり傷つかなくて済むかもしれません。
しかし、そんなふうに斜めに構えたままでは物事を正しく見られなくなります。
目の前の事に向かう集中力が無くなり、より失敗を導きやすい条件を自分で整えてしまいます。
それに、失敗を見通して心の中で言い訳をしても、周りが聞いてくれるわけではありません。
だからといって、そんな気持ちは止めようと思っても簡単に止まるものでもないんです。
そんな時に大切になるのは、『結果に向けた備え』です。
もし失敗するとしたら、その時はどうしたらいいか?
もし失敗しなかったら、その時はどうしたらいいか?
自分自身がどう悩んでも、必ず結果はやってきます。
心の中で悩むだけで終わらせないで、具体的な対策を考えて、あらかじめ結果に備えておくこと。
そうすることによって、マイナス思考を少しでも緩めることができると思います。
ただ、もしも今、あなたが何かの理由があって前向きになれないのなら、今すぐ無理に前を向いて進まなくてもいいんですよ!
少し遠くを見て、ゆっくりゆっくり自分のペースで進んでみてくださいね。
感謝