身近な人への接し方
相手と親しい関係であればあるほど、つい相手に配慮しない行動をとってしまうこと、ありますよね!
この人には自分の弱さを見せることができる、また、受け入れてくれるという経験や期待から八つ当たりをしてしまうという人もいるかもしれません。
これは逆にいうと、ありのままの自分をさらけ出しやすい、また、出させてくれる恵まれた環境にいるとも言えます。
八つ当たりされた方はたまったものではありませんよね!
『一期一会』 という言葉があります。
これは 『茶会に臨む際には、その機会は一生に一度のものと考えて、もてなすもの、もてなされるもの、共に誠意を尽くしなさい』 という意味です。
この言葉は2つの仏語からきていて、
『一期』とは、私たち人間が生まれてから死ぬまでの間、一生という意味です。
『一会』とは、会合とか仏教の法要を意味します。
茶会や法要、海外旅行など、特別な行事があるときほど、この一期一会の精神、相手を気遣い、その場を大切な時間にしようという気持ちになりやすいものです。
しかし、よくよく考えてみたら、私たち自身が人間としてこの世に受けた生は、ご先祖様とか両親がいたからこそ存在するもので、また同じ時代を生きる人たちと育まれるご縁も、たまたま同じ時代に生まれてきたからこそ存在するものです。
命の繋がりという大きな視野で考えてみると、存在すること自体がありがたいものなのです。
たとえ身内だったとしても、一期一会の精神で相手への気遣いを心がけてみてください。
ちなみに、お坊さんも結婚して家庭を持つ人も世の中には沢山います。
普段は檀家さんや信者さん、参拝される観光客の方々に有難いお説教をしていますが、一番仏の教えを説くのが難しいのが、親しくしている家族や恋人だとは、よく聞くことです。
それはどうしてか? お坊さんと言っても、家族の前ではだらしない姿を見せたり、つい愚痴とか弱音を吐いてしまったりするものです。
そんな本当の姿を知っている家族の人間にしてみたら、『いつもはあんなにだらしがないのに、よくあんなお説教できるね』 と思われているからかもしれません。
だから、あなたも普段、親しい存在の家族や友人にこそ、感謝の心を忘れずにいてくださいね。
感謝