苦手という偏見は持たない

お釈迦様は、苦しみから逃れるための方法として 『八正道(はっしょうどう)』 という具体的な方法を説かれています。

その中の一つ『正見』というものがあるんですが、これは、物事をありのままに見るということです。

自分自身の色眼鏡を外して、起こっていることを正しく理解することが大切だということを、お釈迦様はおっしゃっています。

 

例えば、自慢話しをする人は沢山いますよね。

普通に会話をしてても、気がつくと、『それがどうしたの?』と言いたくなるような話しの展開に・・・

これでは、聞いてる方がイライラしてくると思います。

話しを遮ったり、さりげなく話題を変えようとしても、相手は自慢してどんどん気持ちよくなっていますから、なかなかやめられないんです。

『自慢話しを聞かされてるな』 と感じたら、相手の話をやめさせようとはしないで、一旦、その色眼鏡を外してみて 『これは自慢話を聞かされてるんじゃない』と気持ちを切り替えてみてください。

もしかしたら、何か自分の役に立つアドバイスを伝えようとしているかもしれません。

何か役に立つヒントがないか、探ってみてはいかがでしょう?

世の中には、こちら側が聞きたい話をしてくれる人と、そうじゃない人がいます。

その違いは相手側にあるように思いますが、実は、自分の方に問題がある場合も普通にあるのです。

 

私たちは自分自身の中で、今目の前で起きていることを認識して、判断して、反応していますが、その判断には自分の中で無意識に作られた固定観念とか色眼鏡が存在します。

この人はいつも自慢話だと思って接していると、何を聞いても自慢話に聞こえてしまうものなのです。

仏道修行をするお坊さんにとっては 『出会う人全てが師匠』 と、よく言われる言葉です。

全ての人から学ぶべきところは学ばせていただく、そのような気持ちで接してみてはいかがでしょうか。

とは言うものの、あまりに自慢話ばかりするような人がいたら、本屋さんの店先に沢山並んでる話し方の本なんかを、 『この本、人気みたいだよ』 と、紹介してあげるのもいいですね。

 

『人の振りみて我が振り直せ』

自慢話ばかりする人を通して、 『普段、自分は大丈夫かな? 人に対して自慢話はしていないかな?』 と、自分自身に改めて考える時間を与えてくれているのです。

 

感謝