あなたがやることは『今』を生きること

私たちは産まれた頃から、成長の節目に『おめでとう』 という言葉を受け取ってきました。

『おめでとう』と言われるのは、『おめでとう』という言葉の先に、輝く明るい未来があるからです!

望んでいた未来への切符を手に入れたことで、まるで将来の成功や幸せを約束されたような気持ちにさせてくれる 『おめでとう』は、麻薬のような言葉ですね。

人間が他人の若さに嫉妬してしまうのは、今よりも若い頃、可能性に満ちた未来があったときに、『おめでとう』と言われて進んだ世界で、嫌な経験もしたと思います。

バラ色に見えていた明るい未来は、実は幻想にすぎなかった。

それでも今度こそと、新たなステージに挑戦して、また『おめでとう』と言われて、未来への期待を胸に歩み始める。その繰り返しなんです。

光に包まれた未来という甘い幻想に溺れるチャンスが、もうわずかしか残されていないという焦りや絶望感が、自分よりも若い人への嫉妬を引き起こしてしまうんです。

でも賢い人は、輝く未来が幻想だということを知っています!

どんなに強く夢見た未来にも、失敗や挫折はあるものです。

もちろん、成功と幸せを感じることもあります。

でも、それは永遠には続かないのです。

夢見た未来は、すぐに『過去』になってしまいます。

つまり、『おめでとう』の言葉をもらえばもらうほど、あなたの残りの時間は削られていくということなのです。

経験豊富な年長者というのは、それを理解していて、未来という名の幻想にではなく、若さの残像にでもなく、現実の今この瞬間を、地に足をつけて大切に生きる人です。

 

大切なのは、若さこそが可能性だという幻想を捨てること、そして、自分が若い時に挑戦した成功への執着を捨てることです。

若さは誰もが経験して成熟も老いも、誰にでも平等にやってきます。

一つの成功が、永遠の幸せを約束するものではありません。

若さや成功が永遠でないように、世の中も絶えず変わり続けています。

過去を生きることは不可能です。

他人の時間を生きることもできません。

妬ましく思える、若い人の輝く未来は幻想です!

 

成功も幸せも輝く未来も、自分自身の確かな歩みの先にしか存在しないことに気づいてください。

 

感謝